タクシードライバーは一般の自動車運転免許の他に、第二種自動車運転免許を持っていなければなることができない。第二種自動車免許とは人を乗せることを業とする仕事を行う者にとっては欠かせないものであり取得に関しても難しいとされる。その第二種自動車運転免許を持っている所謂プロの運転手なのに、運転の荒いタクシードライバーがいる。お客さんに不安を与えない運転をしなければならない筈の運転手が、到底プロとは思えない動作を行う場合が多いのは私だけだろうか。このような運転の荒いタクシードライバーには、もう一度自動車運転の基本精神から学び直して欲しい。少なくともお金を頂いているのですから。
※この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
●3分で分かる「手間を省くな、コストを省け」の要点
・ 多くの企業が、不景気の時だけコスト削減を行うという過ちを犯している
・ 競争力を持って能率良く運営するには、景気に関係なくコスト削減を毎日行うこと
・ 人員削減は逆効果になり得る。従業員の離職を増やし、士気を下げ、努力を減らしてしまう
・ 投資収益率の他に、バランスシートや損益計算書もモニターし、どこでコスト削減を行うのが最適か見つけること
・ より安い地域に会社を構えることで大幅に節約することができる
・ 債権者に支払いを早めるよう促し、運転資本を増やすこと
・ より適切なプランニングおよび管理を行うことで、不必要な時間外労働を減らすこと
・ 従業員の生産性を向上させることができる方法のほとんどはお金がかからない
・ 既存顧客を維持することは新規顧客を獲得するよりコストがかからない。既存顧客をしっかり掴まえておくには、良質のカスタマー・サービスを提供すること
・ 危機的状況では、レイオフや土地などの資産の売却など思い切った処置が必要な場合がある。しかし、その後企業はそれまで以上に強く生まれ変わることができる
この要約書から学べること
・コスト削減方法にまつわる神話
・ビジネス・コストを削減する最善の方法とは?
・経営危機の時にコストを大幅に削減する方法とは?
●本書の推薦コメント
今日の厳しい経済の中、全ての企業は必然的にコスト削減を行っています。例えば、卸売業者への過剰な支払いを止めたり、従業員の時間外労働を減らしたり、あらゆる経費を最大限無駄なく使用することで企業は効率的に運営することができるでしょう。
しかし、注意が必要です。非情な人員削減は全くの逆効果になり得ますし、企業に深刻な損害をもたらすばかりか、競争力を失うことになりかねません。著者の経営学教授であるコリン・バローは、最も効果的な経費削減法を明らかにし、証明された実践方法の概要を説明し、組織のあらゆる分野の経費削減のための助言やテクニックを提供しています。
バローは数多くの実際のケーススタディを用いて、経費削減を一貫した懸案事項として扱うことの必要性を強調しています。基礎的ではありますが有益な本書を、コストに取り組むための明快でストレートな手引きを必要とする、企業家初心者や小規模ビジネスのオーナーにお勧めします。
長引く景気の低迷の中で、「コスト削減」とは常に言われる事であって、すでに聞き飽きた気持ちを隠しきれません。確かに、利益の確保が難しい以上、企業経営をしていく中で、運営のコストを下げることは必要不可欠な事であることは間違いありませんが、本来であれば、「無駄を減らす」と言うことは常日頃から心がけていなければならない事ではないでしょうか?
利益が出ているのだからと、無駄遣いを放置しておくことはナンセンスな事でしょう。ただ、コストとは、使うべきところにはしっかり使い、押さえるところは押さえる事が本当に大切なことなのです。では、何に使って何を押さえたらよいのでしょうか?それを間違えることが会社の勢いをダウンさせてしまうどころか、存続さえも危ぶまれる事態に追い込んでしまうことも事実です。
本著では、「本当のコスト削減とは何か? 」について詳しく解説しながら、賢いコスト削減のノウハウについて、言及しています。もし、「コスト削減」と聞いて真っ先に「人件費カット」と考える人は、ちょっと待ってください。それを実行する前に、本著をしっかりお読みいただき、コストについての考えを改めるべきだと思います。
●コスト削減──グーグルはどうしたのか?
2009年、他のテクノロジー企業が財政的に苦しんでいる中、グーグルは収益を19%上昇させました。この急上昇の原因は何だったのでしょう? 売上収益の増加率が3%の中、グーグルは厳しいコスト削減策を講じることで収益19%増を達成したのです。
例えば、グーグルは社員食堂の営業時間を短縮し、社員が社内で無料提供された食事を自宅へテイクアウトするのを禁止しました。また、ペットボトルの水やお茶の無料提供など、さまざまな社員特典も廃止しました。その結果、グーグルは資本的支出を80%削減することに成功しました。これにより、グーグルはコスト削減にまつわる次の2つの神話が誤りであることを効果的に証明したことになります。
2つの神話コスト削減の誤り
(1)コスト削減は経営危機に陥った時のみ行う
これは間違いです。コスト削減は「永久に続く経営プロセス」です。多くの場合、危機的状況が過ぎ去ると、企業は「使い放題の道」へ戻ってしまいます。例えば、企業は概して、高騰市場での買収に多額のお金を支払い過ぎてしまいます。
歴史上最大で明らかに最悪の銀行買収は、2007年7月に王立スコットランド銀行(RBS)がオランダのABNアムロ銀行に対して行った買収です。RBSは、競合相手であるバークレイ銀行2が見積もった額より90億ユーロ(124億ドル)も高い700億ユーロ(970億ドル)でABNアムロ銀行を買収したのです。賢い企業は、景気後退時期が来るまで買収は行いません。
(2)コスト削減は人員削減と同じである
人員を減らすことは、コスト削減を行う最も効果的な方法とは言えません。人員削減による目に見えない損害には、従業員の離職の増加、士気の低下、努力の減退などが挙げられます。よって、人員削減は逆効果だと言えます。
わずか10年という短いスパンの間に世界1のIT企業とも言えるグーグルのコスト削減の事実で注目すべきことは、コスト削減が結果的に利益を大幅にアップさせているところにあります。
その大きな施策の2つについて書かれていますが、注目するべきところは、絶対に「人件費」の削減はしていないというところです。「雇用」を直接的に減らすのでなく、それにかかわる福利厚生という付加を減らす事で危機を乗り越えたことが分かります。
●コストを削減する
競争力を維持するためには、常にコストを削ぎ落す必要があります。企業のコスト、売上高、販売価格、収益は結び付いているため、損益計算書やバランスシートによく注意を払って下さい。そして、価格区分を明確にして下さい。 まず、固定費を考えましょう。固定費には、工場、設備、コンピュータ、デスク、電話の費用だけでなく、賃借料や保険料も含まれます。労働力は短期固定費として考えて下さい(長期として見る必要はありません)。固定費が少なければ少ないだけ、利益を上げるために売る製品の数も少なくなります。
生産高によって変わる費用は変動費。電話代や電気代などは準変動費です。次に、損益分岐点(BEP)を考えましょう。BEPとは、利益を出すために売らなければならない製品の数です。BEPは、固定費を「売上単価−変動費単価」で割った数値です。変動費単価を低く抑えることが出来れば、BEPにすぐ到達することが可能になり、より早く利益を上げることが出来るようになります。
投資収益率(ROI)は、企業のパフォーマンスとコスト削減努力の効率性を評価する最適な指標です。収益、費用、利益、損益を分析することで様々な比率を割り出し、異なる時期のコスト・パフォーマンスを比較することができます。また、予算に対するパフォーマンスを比較することもできます。コスト削減の効果的な方法には次のものが挙げられます。
コスト削減の効果的な方法
・作業能率を上げる──低コストでビジネスを維持する方法を探す
・製品の再設計──コストのより掛からない形で製品を開発する
・製品の標準化──製品の幅が広いと、それだけコストが掛かるので、幅を減らす
・規模の経済性の適用──原価基準を広げる。例えば、倉庫業は、取引する小売店の数が1000件より3000件の方がより安く運営することが出来る
コストを下げる具体的な内容についてここでは記載していますが、業務の効率化を上げる事がそのままコスト削減につながる事のように思えます。つまり、企業運営をする上では、景気の変動や会社の業績の状態にかかわらず、利益を確保するひとつの方法としてコスト削減を意識することが大切なのでしょう。
●資本的支出を減らす
資本的支出は会計簿に「使用した日付に原価で」記入されます。その価値は時が経つにつれ下がって行きます。減価償却とは会計技術の1つであり、資本的支出の一部をある一定の期間をかけて振り分けるものであり、その期間は「資産の耐用年数」によって決まります。英国の税法では減価償却費をビジネス経費とすることを禁止していますが、資本的支出の税金控除を受けることが出来ます。これは「減価償却控除」として知られています。
資本的支出を抑えるためには、光熱費や保険料、修理および保守費などを含めた、設備にかかる費用を検証する必要があります。立地もまた、費用方程式に織り込んで下さい。多くの場合、一等地に会社を構えることで得られる利益はわずかしかありません。
ボーダフォンは最初、ロンドンから約60キロ離れたニューベリーに本社を構えました。それにより、賃貸料や給与コストをロンドン市内で構えた場合にかかる3分の1に抑えることが出来ました。ボーダフォンは、2009年にロンドンの事務所賃貸料が30%低下した時、ついにロンドンのパディントンに移転しました。
また、もし使用していないスペースがあれば、ロンドンの家具照明の卸売業者であるアトリウム社が行ったように、そのスペースを貸し出しましょう。アトリウムは、その空いたスペースに移って来たサプライヤーに対し会計サービスの提供を行ったり、「元競合社」に倉庫の貸し出しを行ったりもしました。これに加え、その元競合社にはデリバリーと取り付けサービスも提供しました。オンラインで中古の設備や事務用の家具を購入することで、コストを削減して下さい。
ほとんどの企業が、実際に必要な額より平均して20%多くのコストをテクノロジーに費やしています。出版やデザインに携わっていない限り、アップル・コンピュータではなくPCを買いましょう。アップル・コンピュータはPCより3分の1は価格が高いです。また、コア・ビジネスにとって必要不可欠ではない業務は外部委託したり、フリー・ソフトウェアを使ったりすることで大きなコスト削減を図って下さい。
資産となりえるものをそろえる時になるべく費用のかからないものを使うこともコスト削減につながります。
この本のタイトルである「手間を省くなコストを省け」の真意がもしかするとここにあるのかもしれません。安いものを探すには手間がかかりますがコストを下げるためには必要不可欠なことではないでしょうか。
●運転資本をモニターする
運転資本とは「企業を運営する際に必要となる短期的資本」のことです。資本を素早く回収することは、コストを管理する上で重要な事です。事実上、企業は即座に支払いをしない顧客に融資をしていることになります。支払いが遅れている顧客には「督促状」を送りましょう。回収不能金や回収遅れに関連するコストを、クレジットカード支払いを認めることで減らして下さい。クレジットカードを受け付けることで顧客の信用調査をする手間が省けます。次のようなツールや手法を活用し、運転資本の会計記録を残して下さい。
・流動比率:企業の短期流動性を示す。流動比率を算出するには、流動資産を流動負債で割る
・当座比率:企業が債権者に支払いをするために十分な現金を持っていることを保証するには、流動資産から全在庫数を引き、その数を流動負債で割る
・平均回収期間:売掛金を支払額(借方)で割り、その数値に期限までの日数を掛ける
・平均支払期間:平均回収期間と同じ計算式を使う。ただし、借方の代わりに貸方、売掛金の代わりに買掛金で計算する
・在庫保有日数:1年間という長い期間ではなく、例えば13週間など、短期間十分な在庫を保有することで、利子や保管スペースを節約する
・運転資本の循環サイクル:これを計算することで運転資本をどのくらい効率的に使えているかが分かる。計算式は、売上高を運転資本で割る
運転資本の回収のサイクルを上げると言うのは当たり前のようで意外とここは隠されたノウハウがあるのかもしれません。一般的に現金決算現金回収が一番確実な方法であるのですが、クレジットカード決算を認めることで信用調査も省けると言うのは確かにその通りですね。
●売上原価を削減する
製品製造の過程で生まれたあらゆるコストは、売上原価です。材料費が安ければ安いだけ、コストを削減し利益を増やすことが出来ます。よって、可能な限り安価で原料を購入し、複数のサプライヤーを比較して価格の安いところを探して下さい。
また、人件費はかさばるものであり、時間外労働に対する給与の支払いによって費用は更に増加します。研究によると、時間外労働は不十分な経営、計画、管理が原因であり、しかも、時間外労働をしたからといっていつもより多くの仕事を完了出来るわけではないことが分かりました。実際、時間外労働の多くは、残業代をもらえるため、従業員が時間外労働をする状況をわざと作り出すことで生まれる場合が多いのです。
計画と努力によって従業員の生産性を向上させ、より効率的に運営することが出来ます。心理学教授であるフレデリック・ヘルツベルグは、従業員の士気を上げる要因が5つあると述べています。それは「達成、正しい評価、責任、出世、魅力ある仕事」の5つです。このどれもが、従業員にやる気を出させるためにお金を必要としません。
収益性の高い製品からコストを削減するには、顧客が本当に大切にしているものを判断し、それにとって重要でない要素は排除して下さい。イケアはこのアプローチを採用しました。
イケアが販売する家具は顧客が自分で組み立てるようになっており、それにより製造費、保管管理費、およびデリバリー費用を大幅に削減しています。また、製品の値下げは避けて下さい。価格が下げられた製品を見ると、顧客は品質に問題があるのではないかと考えるからです。さらに、通常の価格を付けた時と同じだけ利益を上げるためには、値下げした製品をより多く売らなければならないからです。
仕入原価を下げると言うことがコスト削減においてはもっとも基本的な事と言えるでしょう。特に同じ材質のものであれば少しでも安いところから仕入れることで解決するでしょうし、直接の業務の中で削減することとしては他に人件費もありますが、人件費カットは従業員の士気に大きな影響を与えますので、最後の手段にするべきなのです。【エグゼクティブブックサマリー】
(ITmedia エグゼクティブ)
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